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出逢い オンド・マルトノ

初めてオンドマルトノの音色に出逢ってからもう8年がすぎてしまった。
その音色には出逢った時からピンと来るものがあった。
初めて出逢った女性と、これから起こり得る事をも予感させる時のような、、、
必ずそんなにおいのする女性はいるものだ。
けしてビジュアル的なものではない、、、
その女性の内面的なものでもない、、、
現実的なものでもない、、、
何かそんなにおいに惹かれる時、、、
そんな出逢いが美しいと思う。
オンドマルトノとの出逢いもそんなものだった。
それからというものオンドマルトノを分解したり、組み立てたり、作ったり、、、
これまでは、がきの頃よく真空管ラジオやテレビをいじくっていた時となんら変わりはない。
時にはオンドマルトノが生まれたパリに行き空気を吸い、道を歩き、モリスマルトノの息子ジャンルイと会い話をしたりもした。頑固で神経質なところもあるがいたって紳士的な穏やかなおじいちゃんだ。
ジャンルイが言った。(Nao,もうそんな真空管の古い楽器にこだわって研究したって意味がないよ、デジタルを研究した方がいいよ、父は散々真空管に悩まされ結局成功しなかったんだから、、、だから今こうしてデジタルがあるのさ!)
音楽を学んできた訳でもない、楽器も作った事もない俺には、まずモリスマルトノが作った真空管のアナログオンドマルトノを研究する必要があった。
なにより、昔から真空管やトランジスターになれ親しんだ俺にはデジタルが嫌いだったから、、、

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